入力された音源定位結果のうち,その情報(ID,パワー,方位角,仰角)に基づきパラメータで指定した条件を満たすものだけを通過させる,フィルタリングノード. 複数音源入力時に音源のID,パワーに対してその最小,最大,値の範囲を指定して出力することができる. また音源の方向に関しては,複数音源のうち指定した角度方向に最も近い音源を出力したり,方向の範囲を角度で指定し,その範囲内にある音源のみを出力することができる.
無し.
どんなときに使うのか
音源のID,パワー,方向に関する事前情報があるとき (前方にしか音源は無いと分かっている場合など)にその定位結果を得る場合に使う. あるいは,除去したい音源の事前情報が分かっているときに,その定位結果を除去することも可能である.
典型的な接続例
図 6.136 に接続例を示す. 主に,ConstantLocalization ,LoadSourceLocation ,LocalizeMUSIC などの出力である音源定位結果を入力に接続する.
入力
: Vector<ObjectRef> 型. 入力となる音源定位結果を接続する. ObjectRef が参照するのは,ID 付きの音源情報を示す Source 型のデータである.
出力
: Vector<ObjectRef> 型. フィルタリングされた後の音源定位結果を意味する. ObjectRef が参照するのは,ID 付きの音源情報を示す Source 型のデータである.
パラメータ
パラメータ名 |
型 |
デフォルト値 |
単位 |
説明 |
SELECTION_TYPE |
ID |
音源の選択条件の種類. ALL,ID,POWER,DIRECTION_AZIMUTH,DIRECTION_ELEVATION から選択. |
||
ID_SELECTION_TYPE |
LATEST |
音源を ID により選択する場合の選択条件. LATEST,OLDEST,BETWEEN から選択. |
||
ID_RANGE_MIN |
0 |
選択する音源の ID の下限値. |
||
ID_RANGE_MAX |
0 |
選択する音源の ID の上限値. |
||
POWER_SELECTION_TYPE |
HIGHEST |
音源をパワーにより選択する場合の選択条件. HIGHEST,LOWEST,BETWEEN から選択. |
||
POWER_RANGE_MIN |
0 |
選択する音源のパワーの下限値. |
||
POWER_RANGE_MAX |
40.0 |
選択する音源のパワーの上限値. |
||
AZIMUTH_SELECTION_TYPE |
BETWEEN |
音源を方位角により選択する場合の選択条件. NEAREST,BETWEEN から選択. |
||
AZIMUTH |
0 |
[deg] |
選択する音源の近傍の方位角. |
|
AZIMUTH_RANGE_MIN |
0 |
[deg] |
選択する音源の方位角の下限値. |
|
AZIMUTH_RANGE_MAX |
360.0 |
[deg] |
選択する音源の方位角の上限値. |
|
ELEVATION_SELECTION_TYPE |
BETWEEN |
音源を仰角により選択する場合の選択条件. NEAREST,BETWEEN から選択. |
||
ELEVATION |
0 |
[deg] |
選択する音源の近傍の仰角. |
|
ELEVATION_RANGE_MIN |
0 |
[deg] |
選択する音源の仰角の下限値. |
|
ELEVATION_RANGE_MAX |
90.0 |
[deg] |
選択する音源の仰角の上限値. |
: string 型. 選択条件の種類を ALL,ID,POWER,DIRECTION_AZIMUTH,DIRECTION_ELEVATION から選択する. ALL の場合はすべてのすべての結果を出力する. ID の場合は音源の ID ,POWER の場合は音源のパワー, DIRECTION_AZIMUTH,DIRECTION_ELEVATION の場合は音源の方向,についてそれぞれのパラメータで指定した条件を満たす結果を出力する.
: string 型. SELECTION_TYPE で ID を選択した場合に,その選択条件を LATEST,OLDEST,BETWEEN から選択する. LATEST では最も新しい音源が, OLDEST では最も古い音源が, BETWEEN ではパラメータ ID_RANGE_MIN と ID_RANGE_MAX で指定された範囲の ID の音源が,出力される. 複数の音源がこの条件を満たす場合は複数の音源の結果が出力される.
: int 型. ID_SELECTION_TYPE で BETWEEN を選択した場合に,出力される音源の ID の下限値を指定する.
: int 型. ID_SELECTION_TYPE で BETWEEN を選択した場合に,出力される音源の ID の上限値を指定する.
: string 型. SELECTION_TYPE で POWER を選択した場合に,その選択条件を HIGHEST,LOWEST,BETWEEN から選択する. HIGHEST では 最もパワーの大きな音源が,LOWEST では最もパワーの小さな音源が,BETWEEN ではパラメータ POWER_RANGE_MIN と POWER_RANGE_MAX で指定された範囲のパワーの音源が,出力される. 複数の音源がこの条件を満たす場合は複数の音源の結果が出力される.
: float 型. POWER_SELECTION_TYPE で BETWEEN を選択した場合に,出力される音源のパワーの下限値を指定する.
: float 型. POWER_SELECTION_TYPE で BETWEEN を選択した場合に,出力される音源のパワーの上限値を指定する.
: string 型. SELECTION_TYPE で DIRECTION_AZIMUTH を選択した場合に,その選択条件を NEAREST,BETWEEN から選択する. NEAREST ではパラメータ AZIMUTH に指定された方位角に最も近い音源が,BETWEEN ではパラメータ AZIMUTH_RANGE_MIN と AZIMUTH _RANGE_MAX で指定された方位角の範囲の音源が,出力される. 複数の音源がこの条件を満たす場合は複数の音源の結果が出力される.
: float 型. AZIMUTH_SELECTION_TYPE で NEAREST を選択した場合に,ここで指定した方位角にもっとも近い音源が出力される.
: float 型. AZIMUTH_SELECTION_TYPE で BETWEEN を選択した場合に,出力される音源の方位角の下限値を指定する.
: float 型. AZIMUTH_SELECTION_TYPE で BETWEEN を選択した場合に,出力される音源の方位角の上限値を指定する.
: string 型. SELECTION_TYPE で DIRECTION_ELEVATION を選択した場合に,その選択条件を NEAREST,BETWEEN から選択する. NEAREST ではパラメータ ELEVATION に指定された仰角に最も近い音源が,BETWEEN ではパラメータ ELEVATION_RANGE_MIN とELEVATION_RANGE_MAX で指定された仰角の範囲の音源が,出力される. 複数の音源がこの条件を満たす場合は複数の音源の結果が出力される.
: float 型. ELEVATION_SELECTION_TYPE で NEARESTを選択した場合に,ここで指定した仰角にもっとも近い音源が出力される.
: float 型. ELEVATION_SELECTION_TYPE で BETWEENを選択した場合に,出力される音源の仰角の下限値を指定する.
: float 型. ELEVATION_SELECTION_TYPE で BETWEENを選択した場合に,出力される音源の仰角の上限値を指定する.