入力された音声波形データの再生を行う.
無し.
どんなときに使うのか
分離音声や収録した音声を試聴する場合に使用する.
典型的な接続例
PlayAudio ノードの接続例を図 6.14 と図 6.15 に示す.
図 6.14 は,分離音声を試聴する場合の接続例である. 分離音声は, GHDSS などで分離を行った後, Synthesize で時間領域波形に変換したものを入力する. 2チャンネルのステレオ出力であれば, INPUT1 に入力した波形は L チャンネル, INPUT2 に入力した波形は R チャンネルから出力される. INPUT1 および INPUT2 にマルチチャンネルの音声波形が入力された場合,それぞれの合成音が各出力チャンネルから再生される.
図 6.15 は,収録した音声を試聴する場合の接続例である. AudioStreamFromWave などで得られたマルチチャンネル音声波形を INPUT_MULTI_CHANNEL に入力する. 出力チャンネルへのアサインは MULTI_CHANNEL_ASSIGN パラメータを用いて行う.
パラメータ名 |
型 |
デフォルト値 |
単位 |
説明 |
MASTER_VOLUME |
0 |
[dB] |
マスターボリュームの設定. |
|
DEVICE |
デバイスリストの番号でデバイスを指定する. 指定しない場合はOS標準のデバイスに出力. |
|||
CHANNNEL_COUNT |
2 |
再生チャンネル数. 最大2チャンネルに対応. |
||
MULTI_CHANNEL_ASSIGN |
下記参照 |
INPUT_MULTI_CHANNEL使用時のチャンネルアサイン. |
||
LATENCY |
1000 |
[msec] |
安定再生を図るための遅延時間. |
|
LENGTH |
512 |
[pt] |
FFT長. |
|
ADVANCE |
160 |
[pt] |
シフト長. |
|
SAMPLING_RATE |
16000 |
[Hz] |
サンプリングレート. |
入力
: 型は Matrix<float> ,Map<int, ObjectRef> ,または Vector<float> 型. オーディオデバイスのチャンネル1 から出力する音声データ. 複数チャンネル,複数音源が入力された場合はミックスして出力する. Map<int, ObjectRef> の ObjectRef は Vector<float> .
: 型は Matrix<float> ,Map<int, ObjectRef> ,または Vector<float> 型. オーディオデバイスのチャンネル2 から出力する音声データ.複数チャンネル, 複数音源が入力された場合はミックスして出力する. Map<int, ObjectRef> の ObjectRef は Vector<float> .
: 型は Matrix<float> または Map<int, ObjectRef> 型. 出力チャンネルのアサインは MULTI_CHANNEL_ASSIGN で行う.
出力
: Matrix<float> 型. 再生データ. 出力データにパラメータ LATENCY の影響は受けない.
パラメータ
: float 型. マスターボリュームの設定.
: int 型. デバイスリストの番号でデバイスを指定する.指定しない場合はOS標準のデバイスに出力する. デバイスリスト番号の確認方法は,ノードの詳細を参照.
: int 型. 再生チャンネル数.最大2チャンネルに対応.
: Vector<int> 型. INPUT_MULTI_CHANNEL 使用時のチャンネルアサイン. 再生チャンネルに対し,入力データのインデックスまたは音源IDを0ベースで指定する. たとえば,4チャンネル収録データの Matrix<float> を入力,そのうちインデックス1およびインデックス2に対応する音声データを L チャンネルと R チャンネルから出力したい場合, <Vector<int> 1 2> と指定する. 指定したパラメータが入力データサイズおよびCHANNEL_COUNTを上回る場合,実際の再生パラメータを表示の上,再生可能な範囲内で再生する. 本パラメータを指定しない場合,入力データの上位チャンネルからCHANNEL_COUNTで指定したチャンネル数で再生する.
: int 型. 安定再生を図るための遅延時間.
: int 型. FFT長.前段階における値(AudioStreamFromMic ,MultiFFT ノードなど)と一致している必要がある.
: int 型. シフト長.前段階における値(AudioStreamFromMic ,MultiFFT ノードなど)と一致している必要がある.
: int 型. 入力波形のサンプリングレート.
基本的には INPUT# または INPUT_MUITI_CHANNEL のどちらかを使用することになるが,両方同時に入力された場合はミックスされた音が出力される.
オーディオデバイスを使用するため,本ノードはネットワークファイルに1つのみ設置可能である.
出力チャンネルのアサイン変更方法:
INPUT1 , INPUT2 を利用する場合は,ノード同士の接続を変更することでチャンネルのアサインを決定する. INPUT_MULTI_CHANNELにデータを入力する場合は,マルチチャンネルデータを入力し,ノードのパラメータでチャンネルのアサインを決定する.
デバイスリスト番号の確認方法:
デバイスリスト番号は, Windows 版 HARK で提供している Output Sound Device List を使って確認できる. [スタート] $\rightarrow $ [プログラム] $\rightarrow $ [HARK] にある Output Sound Device List をクリックすると,図 6.16 に示すように現在接続中のデバイス名が表示される.