6.7.16 MatrixToMap

6.7.16.1 ノードの概要

Matrix<float> または Matrix<complex<float> > 型と Map<int, ObjectRef> 型の変換を行う

6.7.16.2 必要なファイル

無し．

6.7.16.3 使用方法

どんなときに使うのか

Matrix<float> または Matrix<complex<float> > 型 を Map<int, ObjectRef> 型に変換する際に用いる． Matrix<float> 型から Map$<$int , Matrix<float> $>$ 型へ,または, Matrix<complex<float> > 型から Map$<$int , Matrix<complex<float> > $>$ 型へ変換される． 入力が Map<int, ObjectRef> 型しか受け付けないノード，例えば PreEmphasis ，MelFilterBank や SaveRawPCM などに接続する際に使用する．

典型的な接続例

MatrixToMap ノードの接続例を図6.107，6.108 に示す．

図6.107 は，AudioStreamFromMic ノードで マイクロホンから音声波形データを取り込み，ChannelSelector ノードにて必要なチャネルを選別し， MatrixToMap ノードによって Matrix<float> 型データを Map<int, ObjectRef> 型に変換する． その出力を SaveRawPCM ノードに接続し，音声波形データをファイルとして保存する．

図6.108 は，波形のスペクトルを Map<int, ObjectRef> 型で得たいときの MatrixToMap ノードの使い方である． 図のように，MultiFFT ノードを接続するのは，MatrixToMap の前でも後でも良い．

6.7.16.4 ノードの入出力とプロパティ

入力

INPUT

: any ．ただし，サポートする型は Matrix<float> または Matrix<complex<float> > 型．

出力

OUTPUT

: Map<int, ObjectRef> 型の，Map$<$int , Matrix<float> $>$ または Map$<$int , Matrix<complex<float> > $>$ 型 または Map$<$int , Vector<float> $>$ または Map$<$int , Vector<complex<float> > $>$ 型．

パラメータ

OUTPUT_TYPE

: string 型． 出力される型を指定する． キーに 0， 値 ObjectRef に入力の Matrix が出力される「map_of_matrix」，キーに入力の Matrix の行インデクス，値に入力の Matrix の行成分が抽出される「map_of_row_vectors」，キーに入力の Matrix の列インデクス，値に入力の Matrix の列成分が抽出される「map_of_column_vectors」から選択する． デフォルトは map_of_row_vectors ．

DEBUG

: bool 型． trueが与えられると,変換状況が標準出力に出力される． デフォルトは false．

6.7.16.5 ノードの詳細

＜例＞

INPUT:

\[ \left[ \begin{array}{cc} 1 & 2\\ 3 & 4\\ 5 & 6 \end{array} \right] \]

OUTPUT(1):

\[ \left\{ \begin{array}{cc} 0, & \left[ \begin{array}{cc} 1 & 2\\ 3 & 4\\ 5 & 6 \end{array} \right] \end{array} \right\} \]

OUTPUT(2):

\[ \begin{tabular}{ccc} \{ 0, ~ $<$ 1 ~ 2 $>$ \} , & \{ 1, ~ $<$ 3 ~ 4 $>$ \} , & \{ 2, ~ $<$ 5 ~ 6 $>$ \} \end{tabular} \]

OUTPUT(3):

\[ \begin{tabular}{cc} \{ 0, ~ $<$ 1 ~ 3 ~ 5 $>$ \} , & \{ 1, ~ $<$ 2 ~ 4 ~ 6 $>$ \} \end{tabular} \]