6.7.8 MultiGain

6.7.8.1 ノードの概要

入力信号のゲインを調節する.

6.7.8.2 必要なファイル

無し.

6.7.8.3 使用方法

どんなときに使うのか

主に入力信号をクリップしないよう,もしくは,増幅する場合に使用する. 例えば,入力に 24 [bit] で量子化された音声波形データを用いる場合, 16 [bit] を仮定して構築したシステムを用いる場合には,このノードを 利用して,8 [bit] 分,ゲインを落とすなどといった用途に用いる.

典型的な接続例

AudioStreamFromMic や AudioStreamFromWave の直後に直接配置する か,ChannelSelector を間に挟んで配置することが多い.

\includegraphics[width=\linewidth ]{fig/modules/MultiGain}
Figure 6.103: MultiGain の接続例

6.7.8.4 ノードの入出力とプロパティ

Table 6.82: MultiGain のパラメータ表

パラメータ名

デフォルト値

単位

説明

GAIN

float 

1.0

 

ゲイン値

入力

INPUT

: Matrix<float> 型.マルチチャネル音声波形データ(時間領域波形).

出力

OUTPUT

: Matrix<float> 型.ゲイン調節されたマルチチャネル音声波形データ(時間領域波形).

パラメータ

GAIN

: float 型.ゲインパラメータ.1.0 で,入力をそのまま出力することに相当する.

6.7.8.5 ノードの詳細

入力の各チャネルが GAIN パラメータで指定した値を乗じた 値となって出力される.使用時は時間領域波形の入力を仮定している ことに注意.

例えば,40 dB ゲインを落としたい場合には,下記のような計算を行い, 0.01 を指定すればよい.

  $\displaystyle 20 \log x $ $\displaystyle = $ $\displaystyle -40 $   (154)
  $\displaystyle x $ $\displaystyle = $ $\displaystyle 0.01 $   (155)