TSP応答リストファイルとは, TSP信号を録音したファイル群と測定位置の対応を表すファイルである.
幾何計算(シミュレーション)で伝達関数を生成する場合は,録音ファイル群は不要で, 位置情報のみが仮想的な音源位置として使用される.
「5.3.1音源位置リスト情報(srcinf)形式」にもとづいて作成される必要がある.
下記に,HARKTOOL のテンプレート作成機能を用いて作成する方法を示す.
作成手順
作業画面の「TSP」ボタンをクリックする.
左側の設定入力画面に設定値を入力する.
設定項目概要
■ Setting1
球面座標 円柱座標
使用する座標系を球面座標または円柱座標を指定する.
球面座標を選択した場合は,仰角が入力可能になり, 円柱座標を選択した場合は,高さが入力可能になります.
距離[m]
スピーカとマイクロホンとの水平方向距離.
仰角[度]
マイクロホンからみたスピーカ方向の仰角.
次項目で設定する間隔[度]ごとにテンプレートへ追加される.
高さ[m]
マイクロホンからみたスピーカ方向の高さ.
次項目で設定する間隔[m]ごとにテンプレートへ追加される.
方向角[度]
左が開始角度, 右は終了角度.
開始角度から反時計周りに, 次項目で設定する間隔[度]ごとにテンプレートへ追加される.
ファイル名テンプレート
TSP応答を録音したファイル(flt形式)の格納場所を指定する.
球面座標系の場合は文字列 「{AZIMUTH:%03d}」,「{ELEVATION:%03d}」を, 円柱座標系の場合は文字列 「{AZIMUTH:%03d}」,「{HEIGHT:%03d}」を含む. 実際のファイル名ではこれらは対応する角度や高さに置きかえられる.
原インパルスファイル
録音に使用したTSP 信号, 1 周期分のファイル名
■ Setting2
同期加算回数
TSP 信号の録音時にTSP 信号を連続再生した回数
TSP オフセット[サンプル]
録音に使用したTSP 信号のサンプル数, デフォルトのままで良い.
シグナルマックス[振幅値]
最大振幅値とする数値. デフォルトのままで良い.
チャンネルリスト
使用するチャンネル番号.使用するチャンネルを選択する場合は,チェックを入れて使用する
チャンネル番号をカンマ区切りで記入する. 全チャンネルを使用する場合は,チェック不要である.
Cut Index[サンプル]
伝達関数作成時に使用するサンプルの開始位置と終了位置.
開始インデックスから終了インデックスまでのサンプルを使用して伝達関数が作成される.
開始位置はデフォルトのままでよい.
終了位置は直接音よりも反射音が大きい場合など,反射音を無視(削除)したい場合に使用する.
画面下部の「Create」ボタンを押下する.
TSP応答リストファイルが作成され,そのファイルの内容が右側に表示される.
右下の「Plot」ボタンを押下すると,入力パラメータに基づいたグラフが表示される.
作成したファイルの保存は画面下部の「Save」ボタンから行う.