Problem
マイクロホンアレーでGHDSS を用いた音源分離を行いたいが、 インパルス応答の測定はしたくない. ただし,マイク同士の3次元座標は測定済.
Solution
次の2つのステップで, マイク座標のみから音源分離ができる.
まず,マイクロホン座標を記したファイルを用意する必要がある. これは,HARK ドキュメント の「8.6 マイクロホン位置・ノイズ源」を参考にして作成すればよい.
マイクロホン座標を記したファイル (ここでは,ファイル名を micpos としておく) を GHDSS モジュールのプロパティーで指定する. まず,GHDSS プロパティーにおいて,TF_CONJ パラメータの Value を CALC に設定する. その後,MIC_FILENAME パラメータの Value に micpos を記述する.
micpos に記述されたマイクロホン座標系の原点の設定を変更したい場合は,MIC_POS_SHIFT パラメータを変更する. 原点をマイクロホン座標の重心に設定したい場合は,Value を SHIFT にする. ファイルに記述された座標をそのまま用いる場合は,FIX にしておけば良い.
詳しい説明は GHDSS モジュールの説明を参考にされたい.
Discussion
マイク同士の位置関係から伝達関数をシミュレートすることで、 インパルス応答を測定せずに分離が可能になる. ただし、マイクは自由空間に置かれていると仮定して計算するので、 マイクの位置以外の影響 (ロボットの頭に着けるなら頭部の形状) は無視される. インパルス応答を測定すればその影響も含めた伝達関数が求まるので, 測定できるならしたほうがよい.
See Also
HARKドキュメントの GHDSS の節