8.1 はじめに

Problem

マイクロホンアレイを使って,音源の方向を推定したい.

Solution

HARK では音源定位機能に加えて,音源の追従,定位結果の可視化,保存, 読み込み機能も提供している. 本章では,それらに関するレシピをまとめている.

あなたが初めて音源定位を行うのなら,まずは はじめての音源定位を見ながら定位 システムを作成してみよう. それができたら,次はデバッグをしよう. レシピ: 定位できているかどうかを確認したい を見て動作確認をしよう. もし問題があれば, 音源定位がまったくでない / 出すぎる音源定位結果が細かく切れてしまう / 全 部繋がってしまうなどを見よう. 音源分離に接続するときは,音源分離し た音の先頭が切れてしまうという問題が起こるかもしれない. 定位結果の解析などのために保存したいならレシピ: 定位結果をファイルに保存したいを見よ う.

音源定位の性能をあげるには,レシピ: 音源定位のパラメータをチューニングし たいを見てチューニングしよう. 音源数が複数ある場合は, 同時に複数の音を定位したいを使ってパ ラメータを変えればよい.

音源定位システムは,拡張することもできる.例えば3次元の音源定位をしたい なら,音源の高さや距離も推定したいを 見よう. また,マイクアレイのうちいくつかのマイクのみを使いたい時は, レシピ: マイクロホンアレイの一部だけ を使いたい を見よう.

Discussion

音源定位に関わる主なノードは以下の7つである.

音源定位 LocalizeMUSIC 

 
入力された音声から音源定位結果を出力

固定の音源定位 ConstantLocalization 

 
固定した音源定位結果を出力.分離のデバッグなどに使える.

同一音源追従 SourceTracker 

 
音源定位結果に対して,音源位置を基準に同一音源か否かを判定し, 音源 ID を付与

定位結果の表示 DisplayLocalization 

 
音源定位結果を表示

定位結果の保存と読み込み SaveSourceLocation と LoadSourceLocation 

 
音源定位結果を保存・読み込み

音源定位の引き延ばし SourceIntervalExtender 

 
音源定位結果の引き延ばし.分離用.

See also

各ノードの使い方については,HARK ドキュメントの当該箇所を参照. MUSIC による音源定位の原理は HARK ドキュメントの LocalizeMUSIC を参照.