4.1 マイクロホン数はいくつがいい?

Problem

自分のロボットに,マイクロホンを塔載する時に読む.

Solution

原理的には,音源数+1個のマイクロホンを用意すれば, 任意の個数の音源を分離可能. 実際には個々のマイクロホンの配置・使用環境に依存する. 音源数が既知であることも稀であり,ベストなマイクロホン数は,試行錯誤して決定される.

音源定位・音源分離・分離音認識それぞれのパフォーマンスが自分の要求する 水準に達する数で,最小の数にするのがよい.

全方位の音源を扱う場合には,同心円の円弧上に等間隔に配置するのが 理論的にはもっともよい配置である.ただし,ロボットの頭は完全な球体である とする.もし完全な球体でない場合,頭部形状が不連続な反射が起こる方向において, 音源定位,音源分離のパフォーマンスが低下しやすい.同心円は,連続的な反射が 起る頭部位にとるのがよい.

Discussion

【参考】現在我々の 3 話者同時発話認識デモは,8 つのマイクロホンで 3 音源分離している.理論的に分離可能な音源数7の半分以下という ことになる.多数の音源を分離するために, マイクロホン数を増やし,パフォーマンスの改善を狙うことも可能である(例: 16 マイクロホン). しかし,マイクロホン間隔が密になりすぎると,パフォーマンスの改善が 得られ難くなり,計算コストだけが増大する.